プラズマローゲンのこれまでの研究や効果について調査しました。
こちらではホタテ、ホヤなどを原料とするプラズマローゲンや鶏肉を原料とするプラズマローゲンの違いについて解説し、臨床試験の結果についても紹介します。
最近マスコミなどでも話題になることが多く、経口摂取することでアルツハイマー型認知症の症状が改善するというプラズマローゲンについては耳にすることも多いと思います。
人間や動物体内にある細胞膜を構成するリン脂質の一種であるプラズマローゲンは脳の神経細胞や心筋、リンパ球などに特に多く存在しています。脳の酸化を防いだり、認知症に深く関係しているたんぱく質アミロイドβを抑制するなど、その働きは臨床試験などによってわかってきています。しかし、ストレスや睡眠不足、加齢によって減少していってしまうのです。
プラズマローゲンの摂取は本当に認知症に効果があるのでしょうか? 1995年のアメリカの論文では亡くなったアルツハイマー型患者の脳からプラズマローゲンが減少していたことが発表され、その後カナダや九州大学名誉教授藤野武彦医師の研究チームで生きているアルツハイマー型患者の血液中のプラズマローゲンが減っていることが確認されています。
プラズマローゲンはホヤ、ホタテ貝、鶏肉などに含まれていますが、熱を加えると壊れてしまうため、食品から臨床試験などで有効とされる量である1日1000㎍を摂ることは現実的ではありません。
効果的にプラズマローゲンを摂取するにはサプリメントがおすすめです。前述したようにプラズマローゲンの代表的な原料は3つあり、それぞれに特徴があります。ホタテや鶏肉由来のプラズマローゲンはヒト臨床試験で結果が出ていますが、ホヤに関しては動物臨床試験のみ結果が出ていますので今後の研究が俟たれます。サプリメントを利用するのであればこういった科学的根拠や、臨床結果などもしっかり確認しておくと安心です。
●健康な40歳から77歳までの75人に対して12週間行われた臨床試験の結果、科学的根拠が実証された。
●プラズマローゲンを摂取させたマウスの記憶行動の改善やアミロイドβの沈着が減少した。
ヒト臨床試験による発表はありません。(2018年3月現在)